11Jul

7月11日ドル円予想レンジです。
110.50円〜111.50円
本日早朝
「米当局は2000億ドル相当の
対中関税リストを公表予定」との
報道が流れたことにより
昨日までと一転、リスクオフの円買いが加速。
ドル円は111円を割り込む展開となった。
昨日までは、米中の貿易問題については
悪材料出尽くしという形で
好感される相場展開となり
株価は上昇、為替市場では
円安ドル高傾向が続いていた。
この先は111.50円が
ひとつの節目とみられており
突破すれば上値余地が大きいと見られていた。
しかし、本日早朝の報道内容により
貿易戦争への懸念が再び浮上。
現在日経CFDもマイナスに転換し
本日の東京市場の動きが懸念される。
これまでトランプ大統領が
中国を狙い撃ちにして
打ち出している関税措置だが
今後も可能性がある措置は
まだ控えている。
合計の課税額は最大で525億ドル。
これがどれくらい中国の輸出の不利に繋がるかというと
中国の年間総輸出額に対する割合は
2.3%に相当する。
それくらい値上がりと同じ悪影響が出ることになる。
ところが、そこに為替の調整力が働いていて
人民元の実効レートをみると
6月の後半から約3%下がってきていて
こちらは輸出にとって有利に働いている。
そのため、関税の2.3%の不利を打ち消している。
一方、中国が打ち出した対抗措置による
中国国内消費への影響をみると
特に大事なのが
アメリカから年間140億ドル輸入している大豆で
これは養豚のエサになるので、関税がかけられると
食費全体が上がることになる。
ところがその大豆価格が
この1ヶ月で約20%下落している。
つまり、ここに25%の関税が上乗せされても
元のコストのまま輸入できるということになる。
このような理解が進めば
今まで関税措置が市場にとっても世界経済にとっても
悪いものと見なされていたところから
徐々に楽観的に向かっていくのではないかと思われる。
その意味ではどちらかというと
円安方向が進みやすい地合になっているのではないかと
考えられる。
ただし、本日については
楽観視されつつあった米中貿易戦争問題が
再燃してきているため
中国市場の動向も見ながら
リスクオフ相場に備える必要がある。
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